渋谷のスポーツバーで日本代表の試合を一度だけ見たことがあります。

会社の付き合いで上司や同僚たちとわざわざ予約をして行きました。
試合も始まってもいないのにお店は超満員でした。
日本のユニホームを着た若者たちが、酒を飲みながらそれは誰のユニホームだ?
今日のスタメンはどうのこうのなどの話をしていました。
全く馴染めない自分はとりあえず同僚たちと話を合わせながらお酒を飲んでいました。
たまに泥酔した人が『うぇーい』と言いながら意味もなく乾杯をしてくるのがとてもうざかったですね。
本人的にはとても楽しんでいるのだと思うのですが、こっちからしてみれば確実にオフサイドですよ。
勇み足すぎます。
つまらなそうにしていると上司が
「もっと楽しめ、今日は祭りだぞ!!日本が勝ったらお小遣い上げるから馬鹿みたいに応援しろ!!」
もう意味も分からない無茶ぶりをしてきましたので、何も考えずに一心不乱に日本を応援しましたよ。
だって日本が勝てばお金がもらえるんですもん。
ワイワイしているバーで馬鹿みたいに声を上げて
『ニッポン!!ニッポン!!』
とあるあるなコールの音頭を取ったり、無意味にまわりにいる人たちにハイタッチをしたりと、ボランチ並みにかき乱してやりましたよ。
そして日本がゴールを入れれば近くの人と抱き合って歓喜したり、
相手チームのフリーキックの時は『おーーー』と低い声を出してみたり、
相手チームのファウルがあれば、テレビに向かってツッコんでみたりと一人忙しくしていました。
何とか無事に日本が勝ったので、テンションの上がった自分を含めた若者たちは渋谷のスクランブル交差点に行きましたね。

当時はまだ、DJポリスもいない時代で、日本代表の試合がある日は必ずと言っていいほどスクランブル交差点があれると言われていた暗黒の時代でした。
周りに流されるまま便乗してみんなと一緒に無法地帯と化したスクランブル交差点へ向かいました。
到着すると既に宴は始まっており、自分たちもジャングルへ飛び込んでいきました。
実際にあそこに行くとすごいですね。
みんなが信号が青に変わった途端にわーっと道路を縦横無尽に走りますからね。
そして出会う人出会う人みんなにハイタッチをしたり、モッシュをしたりと自由にしていました。
そして人によってはTSUTAYAの前にある灰皿の上に立って
『ニッポン!!ニッポン!!』
と叫んでいてその人を囲んで周りの人たちも
『ニッポン!!ニッポン!!』
と叫んでいました。
本当に平和な国ですよね。
その混雑の中みんなとはぐれてしまいその日はお小遣いももらえず深夜の3割増しのタクシーで帰った気がします。
今なら絶対にそんなことは出来ないのですが、当時のサッカーブームとその対処が出来ていない国ということでとても自由すぎたと思います。
俯瞰で見ると、今のDJポリスが制御しておとなしく楽しむのがちょうどいいと思いますけどね。